複数のコンカフェ経営で”錬金術” 無許可で風俗営業した疑いで男を逮捕

メ~テレ(名古屋テレビ)

名古屋市の繁華街で摘発されたコンセプトカフェと呼ばれる業態の店で働いていたのは未成年の少年でした。

警察署に並べられたのは、酒を入れたグラスを乗せる観覧車のオブジェや従業員の顔写真がラベルになったシャンパン。 名古屋市の繁華街で摘発された店などから押収されました。 風営法違反の疑いで再逮捕された風俗店経営、山元大容疑者(40)。 警察によりますと、山元容疑者は6月、自身が経営する中区栄のメンズコンセプトカフェ「ナイトメア」で17歳の少年を違法に働かせて、女性客らを接待させるなど無許可で風俗営業をした疑いが持たれています。 警察の調べに対し、山元容疑者は「17歳の少年が働いているのは何となく知っているが、この子が接待をしていたのは知らなかった」と容疑を否認しています。

店員が客を接待する場合には「風俗営業」の許可が必要

「面接に来た男性らが記入する書類には、16歳高校生と書かれています」(記者) 今回の事件の舞台となった「メンズコンセプトカフェ」。 男性店員が女性客などを接客する形式の店で、ホストクラブに対し利用金額が安いのが特徴です。 店員が客を接待する場合には「風俗営業」の許可が必要ですが、山元容疑者はこうした許可を取らずに名古屋エリアで男性向けや女性向けのコンセプトカフェなどをあわせて7店舗経営していました。 女性店員らに自身が経営する別の店を客として利用するよう誘導し、稼がせた金を使わせて自らの店の売り上げにしていたとみられています。 警察が店に捜索に入ったときには、山元容疑者が経営する別の店で働く15歳と17歳の「未成年」の少女が客として来ていたといいます。

「『簡単に稼げるよ』などといった言葉に惑わされないで」

「お嬢様ご来館です、ようこそ」 風俗営業許可を取得したうえで営業をしている栄のメンズコンセプトカフェを取材しました。 「お客様には、顔つき身分証とプラス1枚、保険証などを提示してもらっています。SNS上でプロフィール欄に『未成年は入れません』と店のウェブサイトにもしっかり明記することが大事」(執事喫茶Servant × Cafe きどらオーナー) もちろん従業員についても―― 「募集要項に高校生や18歳未満を不可としている。書類面接の時点で免許証で確認したり徹底しています」(きどらオーナー) 「未成年を関わらせない」と徹底する店もある一方で、悪質な店は後を絶ちません。 愛知県の担当者は夏休みが近くなった今、子どもたち自身が気を付けてもらいたいと警鐘を鳴らします。 「夏休みになれば授業もない。青少年が外に遊びに行ったり、繁華街に出たりすることも十分考えられる。周りには青少年を性的な目線で見て、お金もうけをたくらむような大人も実際にいるので『簡単に稼げるよ』などといった言葉には、絶対に惑わされないでほしいと思っています」(愛知県 社会活動推進課 青少年グループ 松田正人さん)

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