「世界人工知能大会」中国で開幕 過去最多500社以上参加

世界最先端のAI技術を集めた見本市が、中国・上海で開かれました。

中国・上海で開幕を迎えた「2024 世界人工知能大会」。
人工知能の最先端に触れられる見本市です。

過去最多となる500社以上が参加し、開発中の自動生成AIや空飛ぶクルマ、ロボットなどが展示されました。

中でも注目は、AI大国アメリカのテスラが誇る次世代ロボット「オプティマス」です。

滑らかな動きを見せる腕、指には触覚センサーを備え、卵をそっとつかんで器へと運びます。

実際に、アメリカの工場で仕分け作業や工場内の見回りを行っていると言います。

来場者に大人気なのは中国企業のブースで、撮影した写真を、選んだ好きなタイプの画像にAIで加工されます。

実際に写真を撮ってタイプを選択してみると、記者も思わず苦笑いのアニメ風画像が生成されました。

伝統文化の保護に役立つ技術では、文字がかすれて読めなくても、“古文書”をスキャンすればAIが元の文字や色を再現してくれます。

来場者からは、「私たちは(世界のトップに)追いつこうと努力しているところ。近い将来には追い越せると信じている」「中国として、今がデジタルイノベーションの力を集約する重要な時期」という声が聞かれました。

AIの開発を加速させる中国。
国連の世界知的所有権機関が公表したデータによると、生成AIに関する特許の出願数は、2023年までの10年間で、中国が3万8000件以上と世界第1位。

これは2位のアメリカの約6倍、日本の11倍以上にも及びます。

2030年には、AI分野での総合力が世界トップ水準になることを目指している中国。
AIの覇権争いは今後、激しさを増していきそうです。

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