トランプ氏、バイデン氏撤退を予想 ハリス副大統領に先制攻撃強化

Nathan Layne Tim Reid Alexandra Ulmer James Oliphant

[ワシントン 4日 ロイター] - 11月の米大統領選で返り咲きを目指す共和党のトランプ前大統領は、先週のテレビ討論会での低調が取り沙汰されているバイデン大統領が選挙戦から「撤退するだろう」という見方を示した。

トランプ氏は自身のゴルフコースで撮影した動画で「私がバイデン氏を排除した」とも述べた。

さらに、バイデン氏が撤退した場合に最有力候補と目されるハリス副大統領についても「哀れで、ひどすぎる」と述べた。

バイデン氏の陣営はこれに対し、声明で「『ひどい』とは、女性の権利を奪い、選挙に負けて議事堂襲撃をあおること。女性を襲い、税金を払わないこと」とトランプ氏を非難した。

討論会での精彩を欠くパフォーマンスを受けバイデン氏の撤退論がささやかれる中、トランプ氏の陣営と側近らはハリス氏に対する先制攻撃を仕掛けているもよう。

トランプ氏は自身が立ち上げたSNS(交流サイト)にも、2020年大統領選の民主党予備選でハリス氏のパフォーマンスはひどかったなどと投稿した。

トランプ氏を支援する特別政治活動委員会(スーパーPAC)「米国を再び偉大に(MAGA)」は声明で、ハリス氏を「侵略の皇帝」とやゆした。共和党はハリス氏が主導する不法移民対策におけるメキシコや中米諸国との取り組みを巡り、移民流入を抑制できていないと批判してきた。

トランプ陣営の広報は「ハリス氏は無能だ。史上最弱で最悪の副大統領であることが証明されている。バイデン氏が過去4年間に実施したあらゆる破滅的な政策を100%支持してきた」と述べた。

ハリス氏の陣営の広報担当は「ハリス副大統領はバイデン大統領の副大統領候補であることを誇りに思っている」とし、「トランプ氏と過激な側近がどのような虚偽の攻撃を仕掛けても、『バイデン・ハリス』の実績を守り続ける」と述べた。

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