ハリケーン「ベリル」が勢力拡大、メキシコのリゾート地に接近

Jose Cortes Paola Chiomante

[トゥルム/カンクン(メキシコ) 4日 ロイター] - 中米カリブ海を進み、ジャマイカを直撃したハリケーン「ベリル」は4日夜、勢力を「カテゴリー3」に強めてメキシコの主要観光リゾート地に接近しつつある。

米国立ハリケーンセンター(NHC)によると、ベリルは5日朝にユカタン半島の東海岸に襲来する見通しで、夜間には危険な高潮や破壊的な波が予想される。

メキシコのロペスオブラドール大統領は、同国の気象当局が豪雨により土砂崩れや洪水が発生する恐れがあると予報したことを受け、影響を受けるとみられる地域の住民に避難を呼びかけた。

ベリルは3日にジャマイカを直撃した後、4日にケイマン諸島を通過。当局によると、ジャマイカ、グレナダ、セントビンセント及びグレナディーン諸島、ベネズエラ北部でこれまでに少なくとも11人が死亡した。今後、洪水や暴風の被災地ではさらに死者が増える恐れがある。

メキシコの主要観光地カンクンの国際空港では4日、あわてて出発しようとする観光客らで大混雑する中、少なくとも100便が欠航となった。

NHCによると、ベリルは週末の後半にメキシコ北東部と米テキサス州南部に向けて進む見通し。

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