日本代表・山本麻衣が最多20得点「自信を持って迷いなく」指揮官も得点&判断能力を絶賛

7月4日、パリオリンピックを控えるバスケットボール女子日本代表の国際強化試合「三井不動産カップ2024(東京大会)」第1戦が有明アリーナで開催され、日本代表(FIBAランク9位)は、125-57でニュージーランド代表(同26位)に勝利した。

立ち上がりから攻守に圧倒した日本代表は、山本麻衣が第1クォーターから大爆発。チーム初得点のアシストに続き右ウィングから3ポイントを沈めると、「落ちる気がしなかったので、どんどん打っていこうと思っていました」との言葉通り、果敢に長距離砲を放ち日本をけん引。39-15と大量リードを奪った最初の10分間だけで3本の3ポイントを含む11得点を挙げ、最終的には3ポイント10本中6本の成功を含む20得点をマークした。

かねてから得点能力の高さは折り紙付きだったが、チームと山本にとって転機となったのが今年2月のオリンピック世界最終予選(OQT)だ。強豪国相手のサバイバルを目前に、「山本選手のスコアリング能力は世界トップクラス」と評する恩塚亨ヘッドコーチが、山本の得点能力を最大限に生かすため、ポイントガードからシューティングガードへと起用法を変更。山本も「以前より積極的に得点に絡むようにしています。自分が点数をとったほうが日本にとっていい流れになると自覚しているので、そこは責任を持ってこれからもやっていきたい」と、ポジション変更があったOQT後から心持ちに変化があったことを明かす。

163センチと小柄ながら果敢にアタックする強気なプレーが光る山本は、「自分の強みは得点することもそうですけど、体の強さも武器だと思っています。ドライブいったときに当たり負けしないのもわかっていますし、それを自信に変えてプレーしています。迷いなく自分のリズムでやれば大丈夫と自信をもって常に考えながらプレーしていますし、迷いなくプレーできていることがいい結果につながっていると思います」と、自信をのぞかせる。

また、指揮官は「特に私がすごいと思うのは、カオスの中で自分で答えを見つけてプレーを選択していけること。早くて合理的な判断ができるのは特別な強み。チームの強みをより多く出してくれると期待している」と、山本のプレー判断の良さが日本の武器になっていることも強調。24歳の若きエースに絶大な信頼を寄せている。

この日の有明アリーナには、女子日本代表の試合では過去最多となる1万1624名が来場した。山本は「1万人超の中でプレーできたのはうれしいです。入れば入るほどうれしいし力をもらえます。今日は気持ちよくプレーできました」と笑顔。

パリ五輪前では国内最後の強化試合となる6日のニュージーランド戦へ向けて、「明後日は40分間しっかり日本のバスケができるようにしたいです。個人的にはオープンを作っていただいて決めきれたのもありましたが、何本か決めたかったシュートもあったので、明後日は決めきれるようにやっていきたい」と、さらなるブラッシュアップを誓った。

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