「市民権の試験」が難しい国はどこ? 英語圏で大きな差が…

By 佐藤まきこ

外国籍の人が別の国の国籍を取得するためには、試験を受けて合格しなければならないのが一般的。ただし、その試験の難易度は国によってかなり違うようです。

↑国によっては意外と簡単?

米国のオンライン送金会社のRemitlyが世界各国の市民権取得試験の難易度について調査しました。その結果をご紹介しましょう。

最も簡単な国:オーストラリア

市民権の試験が最も簡単なのは、オーストラリア。「アボリジニ(オーストラリア先住民)の旗の色は?」「オーストラリアの首都はどこ?」など、20の質問が選択形式で出題されます。試験はかなりベーシックな内容のため、ネイティブなら初回で合格する人の割合は96%。ほとんどの人が合格できるそうです。

最も難しい国:カナダ

逆に、試験が最も難しいのは、カナダ。試験の内容は、国の歴史や経済、地理などを問うもの。「第一次世界大戦に従軍したカナダ人はおよそ何人?」「連邦議会選挙後、新政府をつくる政党は?」など、カナダの歴史や経済について突っ込んだ質問が20問出題されます。初回で合格するネイティブの割合はたった7%ですから、いかに難しいかが分かるでしょう。

ただし、多くの国がその国の言語試験を設けているのに対して、カナダは言語試験を行っていません。この点は英語を母国語としない人にとって一つのメリットかもしれません。

世界主要7か国の市民権取得試験の合格率ランキングは以下の通りです。

  • 1位 オーストラリア 96%(※ネイティブの合格率)
  • 2位 ドイツ 95%
  • 3位 米国 93%
  • 4位 フランス 61%
  • 5位 スペイン 61%
  • 6位 英国 42%
  • 7位 カナダ 7%

こうしてみると、国によって合格率にかなりの差があるとわかるでしょう。もし外国の市民権取得を考えるなら、試験の合格率についてもチェックしておいたほうがよさそうです。

【主な参考記事】

Daily Mail. The world’s easiest and hardest citizenship tests revealed – almost EVERYONE passes Australia’s, while just 7% manage to pass Canada’s test. See if YOU can ace them…. July 3 2024

© 株式会社ワン・パブリッシング