クマ対策ポスターがかわいすぎ?秋田県議会で異例の議論「クマの怖さが伝わらない」知事は「私は怖くやります」

秋田県が作成したクマによる被害への注意喚起ポスターについて、秋田県議会で「クマがかわいすぎてクマの怖さが伝わらないではないか」との異例の指摘があった。

問題のポスターは、クマが葉っぱの向こう側から顔を傾けて正面をのぞき込むイラストが描かれ、「クマに注意」との大きな文字や、森で遭遇したときの対処方法などについてのイラストも掲載されている。つぶらな瞳でデフォルメされていて、議員の指摘通り確かにかわいらしい印象を持つ人が多いだろう。

「かわいすぎて怖さが伝わらない」との指摘に対して、秋田県の生活環境部長は、「このチラシについてはクマを可愛く見せようとして、こういったイラストにしたわけではないんですけど、ご指摘の通り、確かにクマに襲われた場合に深刻な被害に遭うというのは、なかなか伝わりにくいようにも感じますので、イラストをどうするかということと、被害に遭った場合の状況について、PRの仕方を今後考えてまいりたいと思います」と答弁した。

また佐竹知事も、「すみません、私が見てれば良かったのですが」と謝罪した上で、「私は相当ですね、怖くやります。あくまで『デビル』。動物愛護とは別ですので、やはり恐怖を感じるような、そんな映像を使うべきだと思います。しっかりとそういう状況にいたします」と答弁し、ポスターを修正する意向を示した。

秋田県内では2024年の6月30日までに510件のクマの目撃情報が寄せられていて、2023年の同じ時期より123件増えている。また、6人がクマに襲われけがをしている。人身被害が過去最悪となった2023年と同じペースとなっている。

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