エアレースパイロット・室屋義秀選手の「計器カバー」学生が製作 初めてレース機に取り付け 福島

エアレースパイロット・室屋義秀選手のレース機に、学生が製作した部品が取り付けられました。実はこの部品、勝敗に大きく影響する大切な場所に使われています。

室屋義秀選手のエアレース機専用の部品を製作したのは、県立テクノアカデミー浜の学生たちです。学生たちが作ったのは、速度計などの計器類をカバーする部品で、太陽光の反射を軽減してパイロットの負担を減らす大切な役割があります。

開発には、室屋選手が所属するレースチームが協力し、軽くて丈夫な炭素繊維強化プラスチックを使って、2年以上前から学生が試作を繰り返してきました。

学生が設計通りに作った計器カバーは、レースチームが開発したヘッドアップディスプレイと呼ばれる重要な装置と一体化。いよいよ、本物のレース機に初めて取り付けられます。学生が作った計器カバーがコックピットにぴたりと収まりました。

ヘッドアップディスプレイとは、飛行機の速度などを前方に表示する技術で、パイロットの視線移動を抑えタイム短縮に大きく貢献します。エアレースXで去年、初優勝した室屋選手。1/1000秒を争うレースで勝利に大きく貢献したのがこのヘッドアップディスプレイで、学生たちが作った計器カバーはその性能を最大限に引き出す重要なパーツです。

室屋選手「すごくいい出来。レクサスのプロが部材を持ち寄って合わせ込んでいるので、すごく融合していいものになりそう」

学生「せっかく作ったので(自分たちの部品を搭載して)レース機として飛んでくれたらすごくうれしい」

学生が製作した部品は、今後レースチームが必要な試験を行い、エアレースで使うことを目指すということです。



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