イスラム過激派JIが解散表明、バリ島テロを実行

Kate Lamb Ananda Teresia

[ジャカルタ 4日 ロイター] - 2002年のインドネシア・バリ島爆弾テロを起こしたイスラム過激派組織ジェマ・イスラミア(JI)が解散を表明した。

ジャカルタのシンクタンク、紛争政策分析研究所(IPAC)が4日のリポートで、JI指導者16人が6月30日に動画で公表した解散声明を本物だと確認したとしている。

指導者は声明で、今後はインドネシアの国家と法令に従うとともに、組織から派生した寄宿学校における全ての教材は正統なイスラム教に即したものになると約束した。

アルカイダ系のJIが実行した02年の爆弾テロでは200人余りが死亡している。

インドネシアの国家テロ対策庁(BNPT)はこの件に関してコメントを控えたが、近く会見を開くと述べた。

IPACのリポートを執筆したシドニー・ジョーンズ氏は、JIが解散を決めたのは、暴力的な聖戦への興味への関心が薄い「知性派」の影響や、最大の資産である寄宿学校を守るための最善の方法とみなされたことなど複数の要因が重なったからではないかとの見方を示した。

ただIPACによると、JIは分派が続いた歴史を持つだけに、将来的に新たな過激派組織として再登場する可能性も残されている。

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