血糖値改善でアンチエイジング効果も!?老後寝たきりや認知症を防ぐカギとなるのは!?【眠れなくなるほど面白い 図解 炭水化物の話】

老後寝たきりや認知症を防ぐカギも血糖値

血糖値改善でアンチエイジング!

肌にシミやシワが増えたり、ひざや腰が痛んだり、加齢によって起こるさまざまな変化にも高血糖が関係していると考えられています。血糖値が高い状態が続くと、血液中にブドウ糖があふれることになり、やがて、それがタンパク質と結び付きます。これが「糖化」という反応です。糖化によってタンパク質が劣化するとAGEs(週末糖化産物)という物質が生まれ、これが蓄積されると体の機能が低下し、老化現象として現れます。また、血糖値スパイクといわれる、食後高血糖によって引き起こされる血糖値の急激な上下動も酸化ストレスを生み、こうした老化を進ませる一因にもなります。

さらに、血糖異常の人は、そうでない人に比べアルツハイマー型認知症の発症リスクが1.6倍高いことがわかっています。※1 脳血管が動脈硬化症で障害を受けるだけでなく、脳細胞そのものが高血糖の負担で老化してしまうからです。

カロリー制限は骨や筋肉を衰えさせます。※2 高齢者に増えている「ロコモティブ・シンドローム(運動器症候群)」は筋力と骨密度の下により、転倒しやすくなったり、簡単に骨折したりするなど、寝たきりの要因になると問題視されています。ロカボなら、筋肉量を維持したまま血糖値を下げられ、認知症の発症や寝たきり予防につながると期待されるのです。

高血糖が老化を加速する!?

余分なブドウ糖がタンパク質と結びついて、「体の焦げ」ともいえるAGEsという物質が生成される。

・血管

血管壁に炎症を起こしやすくし、動脈硬化のリスクを高める。

・細胞

タンパク質が破壊されて、本来の働きができなくなる。

【老化】

肌荒れ・くすみ、シミ・たるみ・骨粗しょう症・動脈硬化など

エネルギー制限食は骨がスカスカに

肥満のない成人に対し2年間、エネルギー制限をとってもらった場合の骨密度を調べた研究がある。大きな骨がすべて減少という結果に。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 炭水化物の話』/著:山田 悟

【書誌情報】 『眠れなくなるほど面白い 図解 炭水化物の話』 著:山田 悟

昨今、健康法やダイエット法として“糖質制限”が浸透し定番となっていますが、一度やってみたものの挫折してしまう人も多く「一生続けるのは現実的じゃない…」「やっぱり主食を食べたい」という声も少なくありません。本書では『炭水化物』をテーマに、ガマンせずに食べながら痩せる方法や生活習慣病の予防に役立つ知識を、糖尿病専門医でもある著者が図解でわかりやすく解説します。すべてのカギは『血糖値』。血糖値と聞くと、糖尿病など生活習慣病の人だけが気にするべき数値のようなイメージがあるかもしれませんが、健康診断の数値にあらわれない『食後高血糖』は成人の2人に1人に起きているといわれており、誰もが他人事ではない数値です。炭水化物を食べながらでも血糖値を上げない食事法を具体的に紹介し、「GI値の低い食品って太りにくいの?」「外食のときはどうすればいい?」「食べ過ぎてしまったら翌日は食事を抜くべき?」といったギモンにも医学的に回答。さらに「白米よりチャーハンのほうが太らない」「油はたくさん摂ってOK」「朝のフルーツはNG」など、今までの固定概念を覆す新常識も。最先端の研究にもとづいた食事法で、炭水化物や糖質を「食べられない」ではなく「どう工夫して食べるか」がわかる、楽しく一生続けられるメソッドが満載の一冊です。

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