中国製EVへの追加関税、ドイツ自工会が「反対」声明を発表

中国の零跑汽車(リープモーター)のEV『T03』

ドイツ自動車工業会(VDA)は7月3日、欧州委員会が中国製EVに追加で関税を課すことに対して、反対する声明を発表した。

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欧州委員会が発表した追加関税は、公平な競争条件を確保し、国内産業を不公正な慣行から守ることを目的としている。しかし、VDAは、この措置が電動モビリティの普及を妨げ、パリ協定のCO2削減目標達成を難しくする可能性がある、と見込む。さらに、欧州の消費者や企業にも悪影響を及ぼすため、EUの利益にはならないと指摘する。

欧州委員会は中国との対話を重視し、追加関税を見送り、交渉による解決を目指すべき、とVDAは主張する。ブリュッセルと北京の間で既に行われた対話は歓迎されるが、これを真剣に進めることが重要という。両地域の決定権者は、公平な競争条件を作り出し、経済関係の枠組みを整える責任を負っている。

追加関税は中国のメーカーだけでなく、欧州企業やその合弁事業にも影響を与える。多くの車両の輸入は欧米メーカーによるものであり、関税は欧州企業にとっても負担となる。特にドイツは中国との自動車貿易で大きな黒字を出しており、2023年には151億ユーロ相当の車両を中国に輸出している。

関税の導入は貿易摩擦を引き起こし、報復措置を招くリスクがある。中国政府は既にフランスのブランデーや欧州の豚肉に対するアンチダンピング調査を開始しており、他の分野にも影響が広がる可能性がある。貿易摩擦は「Lose-Lose」の状況を生み出し、双方に経済的損害をもたらすという。

中国の対抗措置は欧州経済に大きな打撃を与える可能性がある。特に輸出志向の産業が影響を受けやすく、2023年にはドイツから中国に21万6299台の車両が輸出され、そのうち約3分の1が2.5リットル以上のエンジンを搭載していた。

電動モビリティの普及には、第三国からの原材料や技術が不可欠であり、オープンな市場と建設的な貿易関係が重要。反補助金関税は欧州市場でのEVの価格を引き上げ、普及を妨げる可能性がある、とVDAは指摘している。

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