「笑いで健康づくり推進条例」可決 自民・公明の賛成多数 野党は反対 山形県議会

山形県議会6月定例会は5日、最終日を迎えました。自民党が提出していた県民に1日1回笑うことで健康づくりを呼びかける「笑いで健康づくり推進条例」が可決しました。この条例には野党が反対していて、各会派が意見を交わしました。

県議会最大会派・自民党が提出した「笑いで健康づくり推進条例」は、県民に対し1日1回は笑って心身の健康づくりに努めるように求めています。この条例案を巡ってはこれまで開かれた常任委員会で県政クラブなどの野党が反対し、賛成と反対が同数となる中、委員長採決で可決されていました。

県議会本会議で各会派の議員が改めて条例案に対して意見を述べました。

※賛成※自民党・伊藤香織議員「このたびの条例案は1人1人が笑うことの効果等に関心を持ち健康に対する理解を深め家庭や職場での心身の健康づくりを推進することで明るく健康的な県民生活の実現を目指すもの。笑うことができない笑えないという方の個人の意思も十分に尊重することは何度も強調されている」

※反対※県政クラブ・石黒 覚議員「笑うことが健康によいことを否定するものではない。県民の最高規範である条例に定めることで笑うことが困難な方々の人権を損なうことがあってはならないと強く考える」

※反対※共産党県議団・関 徹議員「不安定雇用・低賃金低年金・物価高騰などどれほど多くの県民が笑う気持ちになれないでいるか思いを至らせなければならない。政治がなすべきことは笑いなさいと指示することではなく多くの県民が笑顔でいられるように県民の困難の解決に全力を尽くすことと考える」

採決の結果、自民・公明の賛成多数で「笑いで健康づくり推進条例」は可決されました。また県政クラブが提出し、常任委員会の委員長採決で否決となった「子育て基本条例改正案」についても討論がなされ、賛成少数で否決されました。県知事選挙を控えるなか、県議会の各会派の対立が明確になる形で県議会6月定例会は閉会しました。

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