広島発の「オタフクお好みソース」、関西人に受け入れられたワケ

お笑いコンビ・ブラックマヨネーズが司会をつとめるバラエティ番組『ウラマヨ!』(カンテレ)。7月6日放送回は、「踊る大ソース線ソースもんの裏側を一斉捜査!」と題し、日々関西人の腹を満たし続ける「ソースもん」について徹底的に調査。広島発の「オタフクお好みソース」が関西人に受け入れられたワケに迫る。

7月6日放送のバラエティ番組『ウラマヨ!』より(C)カンテレ

塩味が少なく、深いうま味と甘味が特徴的な「オタフクお好みソース」。その売り上げはお好み焼きソース市場でも日本トップのシェアを誇っている。関西人を虜にする味の裏側を探るべく、取材班は広島市にある本社へ向かうと、社内には「お好み焼課」と書かれた扉があった。

「おいしいお好み焼きをどうやったら家庭やお店で焼けるのかという研究や、我々のノウハウをお伝えする仕事をしています」と、お好み焼課の春名陽介課長。ソースやお好み焼きの試作・味見をはじめ、一般に向けた体験教室やお店を開業したい人向けの技術指導をおこなっている、お好み焼きに特化した部署になっているという。

7月6日放送のバラエティ番組『ウラマヨ!』より(C)カンテレ

その後は、まさに原料の調合をしているソース工場へと潜入。大量の一斗缶からナツメヤシの木になる果実「デーツ」が投入されており、これが独特な甘味を生み出しているという。ソースにはほかにも桃やリンゴ、トマトなどの果実や野菜が入っていて、約20種類の香辛料を含めると、なんと全部で50種類以上の原料を調合している。これにより、塩味が少なく、自然から抽出した深いうま味と甘味が特徴のお好みソースに。

■ 長年愛されるワケは「関西のダシ文化」?

7月6日放送のバラエティ番組『ウラマヨ!』より(C)カンテレ

70年以上前の発売当初から現在に至るまで、ベースの味はほとんど変わっていない「オタフクお好みソース」。長年関西人に愛されている理由について、広報部の大内康隆部長は「関西にはダシの文化がありますが、オタフクお好みソースは昆布ですとかカツオやカキ等のうま味が入っているのが特徴になりますので、そういった部分が関西の方には受け入れられたんじゃないかなと思います」と分析する。

もう一つの理由としては「以前は『邪道だ』と言われることもあったんですが、広島でも今は『マヨネーズ』 をかけられる方が多くなりました。そうしたソースにマヨネーズをつけられるのが関西の方だという認識があ りまして」とお好み焼き文化の違いを挙げたうえで、「マヨネーズは少し酸味がありますが、一方でお好みソースは酸味が少ないので、そういった調味料同士のマッチングもよかったんじゃないかなという風にも思います」 と続けた。

そのほか、パリにも支店ができるほどブームが来かけているという「海外のソースもん事情」、「しばき回される」という和歌山の飲食店や、神戸にある多種多様なソースを扱う専門店、さらには数千万円規模の取引にもなるという、老舗お好み焼き店「ゆかり」の大会も紹介する。この模様は7月6日・昼1時より放送される。

© 株式会社京阪神エルマガジン社