シン・フェイン党、北アイルランドで最大勢力に 英議会総選挙

Amanda Ferguson

[ベルファスト 5日 ロイター] - 4日に投開票された英議会下院の総選挙で、カトリック系シン・フェイン党が初めて英領北アイルランドで最大勢力となった。

過激組織アイルランド共和軍(IRA)の元政治部門であるシン・フェイン党は18議席のうち7議席を獲得し、2019年の前回選挙と同数を保った。

プロテスタント系親英政党・民主統一党(DUP)は8議席から5議席に減らし2位に転落。01年以来最悪の結果となった。党創設者イアン・ペイズリー氏の息子であるイアン・ペイズリー・ジュニア氏が落選した。1970年からこれまで2代にわたって議席を保持していた。

シン・フェイン党は22年の北アイルランド議会選挙で初めて第1党となり、続く23年の地方選でも勝利した。

北アイルランド自治政府のオニール首相はBBCに、「(アイルランド島の)風景が変わりつつあるのは間違いない」と語った。

総選挙でスターマー党首が率いる労働党が圧勝したことについて、英政府、北アイルランド自治政府、アイルランド政府の関係をリセットする好機だと述べた。

アイルランドのマーティン外相は、北アイルランドにおける30年にわたる宗派間の暴力に終止符を打った98年のベルファスト合意(聖金曜日合意)の精神を歴代の保守党政権は「実際には受け入れていなかった」と述べた。

ハリス首相も「今こそ大いなるリセットの時だ」とし、両国の平和プロセスと将来の可能性に対し、スターマー氏と同じだけのエネルギーと注ぎたいと表明した。

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