バスケ日韓戦 五輪不出場で若手主体の韓国が劇的1点差金星 同点残り0.9秒でFT成功 「尊敬心捨てて」大谷名言引用鼓舞、中盤まで日本圧倒

 第3Q、ディフェンスに行くも、ダンクシュートを決められた富永啓生(左手前)=撮影・吉澤敬太

 「バスケットボール男子・国際強化試合、日本84-85韓国」(5日、有明アリーナ)

 五輪に出場しない同50位の韓国が世界ランク26位の日本に勝利した。1万人以上がつめかけた会場はため息に包まれた。

 世代交代真っただ中の韓国は歴代最年少の平均年齢24歳という若手主体のチーム編成だったが、第1Qから躍動的な攻撃で日本の守備を翻弄。3点シュートも積極的に打ち、前半だけで10本中5本を決めた。第3Qも勢いは止まらず、同Q終了時点で20点差をつけた。

 第4Qに日本の猛反撃を受け、残り48.5秒で同点に追いつかれ、逆転も許したが、終了間際に同点に追いつき、最後は残り0.9秒でフリースローで1点奪って勝ち越した。選手らは両手をあげて喜びを表した。

 韓国メディア「OSEN」によると、4日の練習後には、最年少のムン・ジョンヒョンが「明日、日本と戦うが、一日だけは尊敬心を捨てて、同等の相手として戦うことができれば」と、WBCでの大谷翔平が伝説スピーチ「憧れるのをやめましょう」を引用してスピーチし、チームは「おい、誰が日本を尊敬するんだって?」と、沸いたという。憧れを捨てた臨んだ一戦で、金星をあげた。

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