「もう1回やり返すために1年間」悔しさ胸にプロ2年目で初安打マーク ソフトバンク吉田賢吾「自分にとって収穫になった」

6回1死、プロ初ヒットとなる中前打を放つ吉田(撮影・穴井友梨)

◆ソフトバンク1―5楽天(5日、みずほペイペイドーム)

2年目の吉田賢吾捕手(23)がプロ初安打を放った。6回1死走者なしの第3打席。楽天先発早川が投じた外側のカーブにアジャストし中前打を記録した。「走者がいる場面で打てればよかったけど、今日はすごく自分にとって収穫になった」。一塁に到達後ガッツポーズ。「チームは負けているとこだったので、派手に喜びすぎても良くないなと思ったので、自然に嬉しくて出た」とはにかんだ。

1年目の昨季は10月1日の日本ハム戦でプロ初打席に立った。そのときは元ソフトバンクの田中正義を前に空振り三振に倒れ、「もう1回やり返すために1年間ずっとやってきた」とリベンジに臨んだ試合だった。

1打席目は早川のチェンジアップに翻弄され、バットが空を切った。「あの三振で逆に吹っ切れたというか、抑えておかなきゃいけないボールっていうのが明確になった」と、2打席目は右翼への大飛球。第3打席で初めて「H」のランプを灯した。「ファームと1軍の差は少しはあるけど、そこまで思ってるほど大きくないのかなっていうのは、自分の中でも感じる部分も少しはあった」と手応えも口にした。

今季はチームメートに多くの〝初〟が記録される中、「羨ましい気持ちはあったけど、焦る気持ちはなかった」と吉田。「(課題を)潰そうと思ってやっていたので辛抱強くやるだけだなと思っていた」と、ひたすら自分と向き合って初安打を手にした。(大橋昂平)

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