「からだにやさしい弁当」で五城目町に笑顔と元気を! 秋田市の人気ラーメン店が「弁当屋」に挑戦

秋田県五城目町に今春、弁当屋がオープンした。昨夏の大雨で被害を受けた町を、秋田の食材を使った「からだにやさしい弁当」で元気にしたい!と立ち上がった女性店主の思いを紹介する。

チャーハンや手羽先、ナスの中華炒めなど、食欲をそそる料理が並ぶ店内。4月に五城目町にオープンした「弁当 惣菜 甘味 夜来香(イエライシャン)」だ。

店を切り盛りするのは、秋田市の人気ラーメン店「麺や二代目 夜来香」の店主の妻・佐藤幸さん(35)だ。

店を開いたきっかけについて、佐藤さんは「五城目の街並み、風情のある街並みが気に入ったという点が一つ。もう一つは、去年の大雨の水害で大変さやつらさを実際に感じることがあって、何かできることはないかと思いながら日々いたが、五城目町で弁当屋をやることで地域の人の支えになり、活気が戻ればいいなという思い・願いから出店を決めた」と話す。

“水害に遭った五城目町を元気にしたい”という思いから佐藤さんが考えた店のコンセプトは、秋田の食材を使った「からだにやさしい弁当」だ。弁当はもちろん、総菜も日替わりで10種類以上揃えている。

弁当 惣菜 甘味 夜来香・佐藤幸さん:
「本店がラーメン屋で、まだ使える食材でも、どうしても廃棄しないといけない状況がある。その余った食材にひと手間加えて弁当や総菜にして売り出すことで価格も抑えられるので、低価格でおいしいものを提供できるように意識しながら作っている」

食品ロスをなくそうとしたことで、仕入れ値や光熱費が上がる中でも、リーズナブルでボリューム満点な商品を作ることができた。

弁当や総菜は注文の他、好きな料理を選べるバイキング形式で提供している。並んだ総菜の中には、人気ラーメン店を経営する夫の尭さんが腕を振るう本格的な中華メニューもあり、昼時にはその味を求めて多くの人が店を訪れる。

訪れるのは2回目という客は「から揚げ、めっちゃうまいです」と太鼓判を押す。

弁当 惣菜 甘味 夜来香・佐藤幸さん:
「リピートしてくれる客も多くて、『これで540円なの!?』みたいな感じで言ってくれて、『ぜひ続けてください』という声ももらう」

店の人気メニュー「夜来香 特製弁当」は、メンチカツにシューマイ、揚げたて熱々のから揚げが入った食べ応え抜群の弁当だ。

弁当 惣菜 甘味 夜来香・佐藤幸さん:
「シューマイは結構ボリュームがあって、夫が修行した先の中国料理店のレシピをそのまま生かして作っている。から揚げは、分かるか分からないぐらいで隠し味にぴりっとした味が残るように仕上げていて、冷めてもおいしく食べられるように作っている」

さらに、食後にぴったりな手作りプリンやパンナコッタも人気メニューになっている。

五城目町に店を開いて2カ月。佐藤さんは「地産地消をできるだけしていきたいと思っていて、いまもコメは大潟村のあきたこまちを使っている。その他にも秋田の良いものを使って、おいしい総菜や弁当を皆さんに食べてもらえたらという思いで、今後も頑張っていきたい」と目標を語った。

佐藤さんはこれからも、秋田の食材にこだわった心を込めた弁当で、町に笑顔と元気を届ける。

夜来香では弁当や総菜のテイクアウトの他、店の2階にあるイートインスペースで購入した弁当を食べることもできる。

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