【都知事選】小池百合子氏「これまでにない選挙戦」56人立候補で混迷 “ヤジ”飛び交う場面も…蓮舫氏抑え石丸氏2位

1400万人を超える日本最大都市・東京。
そのリーダーを選ぶ東京都知事選挙「七夕決戦」を制したのは、291万8015票を獲得し、3期目の当選を決めた、小池百合子氏(71)でした。

東京都 小池百合子 知事(3期目):
この度、都民の皆さま方の力強いご支持を賜りまして3期目、この大東京、都政の舵取りをお任せいただきました。今回の選挙、私も何度も選挙を経験をいたしておりますけども、これまでなかったような選挙戦でございました。
これからますます、東京大改革をバージョンアップしなければならない。どうやって1400万人の都民の命と暮らしを守っていくのか、これからもしっかりと全身全霊で対応していきたいと。

過去最多となる56人が立候補するなど、混迷を極めた都知事選。
小池氏と蓮舫氏の一騎打ちになるとみられていましたが、前安芸高田市長の石丸伸二氏が2位と躍進しました。

投票率は、前回選挙を上回る60.62%となった一方で、候補者の多さにこんな声も…。

有権者(70歳):
56人本当に都知事になりたくて出ているのか、ちょっと疑問に思いますよね。

有権者(40代):
誰でも出られるってこういう弊害があるんだって今回初めて知ったので…。

大混戦の都知事選を追いました。

豪雨でも多くの人…手荷物検査も

17日間にわたって繰り広げられた都知事選。有権者の関心の高まりを裏付けるかのように、街頭演説には多くの人が集まっていました。

選挙戦最終日、新宿駅で行われた蓮舫氏の演説では…。

取材スタッフ:
非常に多くの人が集まって、車道にまではみ出してしまっています。電飾が付けられた看板を持つ女性がいます、“蓮舫コール”が鳴り止みません。

階段や、陸橋にも多くの人たちが押し寄せ、建物の最上階からも街頭演説の撮影している人まで。

蓮舫氏:
東京都知事候補の蓮舫です。私は。いや、私たちはこの8年間で学んだんじゃないでしょうか。これからの都政に必要なものは何か。嘘のない誠実で、正直な都政じゃないでしょうか。20年間国会で、参議院で行革と少子化対策ずっとやってきた自信がある。私の経験を私の知見をぜひ使っていただきたい。一緒に作りませんか?あなたの決断を笑わない東京を作りましょうよ!あなたの幸せを応援する東京を作りましょうよ!

今回の都知事選、争点となっていたのが、2期8年にわたる小池都政に対する評価。そして、少子化対策や子育て支援策、さらには明治神宮外苑の再開発などです。

注目度が高まる中で、選挙戦最終日の6日には、小池氏の演説前に厳重な持ち物チェックも行われていました。

取材スタッフ:
街頭演説開始1時間ほど前ですが、すでに手荷物検査の前には列が出来ていて中に入っている人が見受けられます。演説開始まで15分前となりました。続々と人が集まってきていますね。

銀座の演説場所は、演説を待つ人だかりで周りが見えなくなるほど人で埋め尽くされました。その後、池袋駅で行われた演説では、思わぬアクシデントも…。

夕方になって襲ってきた突然のゲリラ雷雨。雨が弱まる気配を見せない状況の中でも、小池氏の最後の演説を聴こうと多くの人が集まり始めました。

今か今かと待つ人々を前に、「落雷注意報が発令しております。そのため、街頭演説を少し遅らせていただく予定でございます」とアナウンスが。予定より30分演説を遅らせることになりました。

小池氏が駅前に到着したタイミングで、ようやく弱くなってきた雨脚。
するとどこからともなく、「ゆりこコール」が湧き上がり、集まった人々は傘を上下に揺らします。

小池百合子氏:
最近の雨は、豪雨は想像を超えます。今も私は都庁の危機管理官と防災部に、この雨が洪水にならないようにしっかりと見張りながら対応をするようにと指示をしながら、この選挙戦、最終のこの街頭演説に臨んでいるところでございます。
何よりも都民の命を守り、皆さま方の命と、そして暮らしを守っていく、そしてまた皆さま、小池百合子、まだまだ災いがございます、この災害を皆さまがた、災害から守っていく危機管理、首都防衛を私、小池百合子にお託しをいただきたいと存じます。

現職知事として現在の対策状況を交えながら有権者に訴える一方で、小池氏の選挙戦で際立ったのは「やめろ、やめろ」と叫ぶ“ヤジ”。

5日に行われた新宿駅での演説では、ヤジの影響で1分近く中断する場面も見られました。

「楽しい戦いだった」「自分の責務を果たしていきたい」

7日、小池氏に当選確実が出た瞬間、蓮舫氏の選挙事務所にいた支持者らからは、「え~」という驚きの声が上がりました。

蓮舫氏:
私の力不足、そこに尽きると思います。本当に熱いものがありましたし、私の思いに対して敏感に答えていただける声も多かったと思うので、それはすごく私にとっては楽しい戦いでした。

そんな蓮舫氏を抑え、小池氏につぐ2位と大躍進した石丸伸二氏も…。

石丸伸二氏:
今回、この選挙に際して私のチーム、本当に全力を尽くせたなと感じます。後援会長はじめセンターチームの皆さんそして、ボランティアスタッフメンバー数えきれないほどの皆さんの力を頂戴することができました。その点において胸を張ってできることは全部やったと言い切れます。本当にありがとうございました。他も何もないんですけど、結果においては都民の総意が現れた。それだけです。私から何も申し上げることは、ありません。
今回明らかな劣勢から始まっています。しかし、終わった段階でこれだけメディアが来ているんですよ。次やったら絶対勝ちますよ、今回政治の方は、ずいぶんアップデートできたんじゃないかなと、これがいくらか参考になると思います。
諦めるなんていう文字は石丸伸二の辞書には載っていない、諦めている場合じゃない。
日本は大変な時代迎える。私たちの世代が諦めることは許されません、これからも自分の責務を果たしていきたいと思います。

石丸氏は今後の政治活動について「まだ決めていない」としつつも、岸田総理の選挙区である、広島1区への出馬の可能性に言及しています。
(めざまし8 7月8日放送)

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