長崎県でも梅毒増加 早期検査と治療を 県医師会が講座、性教育の重要性訴え

資料を示しながら梅毒の特徴や治療法を解説する古本教授=長崎市尾上町、出島メッセ長崎

 長崎県内外で増加傾向の性感染症、梅毒を予防しようと、県医師会は7日、長崎市内で県民向けの講座を開き、感染症や産婦人科の医師が治療法や特徴などを解説。早期の発見・治療の重要性などを訴えた。
 感染者は2022年に初めて全国で1万人を超え、23年は最多を更新。県内では23年に初めて100人を超え、147人だった。県の担当者は男性の割合が高く、女性は20代が圧倒的に多いことなどを説明した。
 講演した医師は、梅毒は主に粘膜接触を伴う性行為で感染するため、予防法としてコンドームの適切な使用や不特定の相手と性行為をしないことなどを挙げた。無治療の場合、「臓器障害などのリスクがある」と指摘。早期発見・治療の重要性を訴えるとともに、無症状のケースもあり、パートナーが感染した場合などは医療機関や保健所で検査を受けるよう求めた。
 長崎大学病院感染症医療人育成センター長の古本朗嗣教授は「海外での治療は経口薬から筋肉注射が中心になっている」と紹介。注射は感染した妊婦から胎盤を通じて胎児に感染する「先天梅毒」を防ぐ効果が高いことなども解説した。
 長崎大保健センター長の中道聖子教授は、若者を中心に交流サイト(SNS)を利用した出会いが増えていることが感染者の増加要因になっている可能性を指摘。性教育や自己肯定感を高めるなど教育現場での取り組みの重要性を訴えた。
 医療関係者を中心に約70人が参加した。

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