ウクライナがロシアにドローン攻撃、1人死亡・石油施設火災

[モスクワ 9日 ロイター] - ロシアの当局者は9日、ウクライナがロシアの複数地域に対してドローン(無人機)による「大規模」攻撃を実施し、1人が死亡したほか、変電所2カ所と石油貯蔵所で火災が発生したと明らかにした。

ウクライナと国境を接するベルゴロド州のグラトコフ知事はメッセージアプリのテレグラムに、深夜から明け方にかけての攻撃により、男性1人が死亡し2人が負傷、複数の住宅が損傷したと投稿した。

また同じくウクライナと国境を接する南部ロストフ州のゴルベフ知事がテレグラムで語ったところによると、ウクライナのドローンによる攻撃を受けて変電所で火災が発生した。既に鎮火しているという。

ヴォルゴグラード州のボチャロフ知事はテレグラムの投稿で、ロシアの防空システムが破壊したドローンの破片が落下し、変電所と石油貯蔵所が火災に見舞われたと述べた。変電所の火災はすぐ消し止められたが、石油貯蔵所では消火活動が続いていると説明した。

ウクライナでは8日、キーウ(キエフ)などでロシアのミサイル攻撃があり、全土で少なくとも41人が死亡。キーウでは小児病院が大きな被害を受けた。ゼレンスキー大統領は報復を宣言していた。

ロシア通信社によると、南部アストラハンとヴォルゴグラードの空港はドローン攻撃の影響で9日の航空便の離発着を制限した。

ロシア国防省は、ウクライナが夜間に発射したドローン38機を防空システムが破壊したと発表した。ウクライナが今回発射したドローンの総数は現時点で不明。

© ロイター