【2024年問題】あの手この手…バス運転手になった県外移住者に“100万円支給” 免許の取得費用も全額負担

深刻化するバス運転手不足。地域の足を守るため、事業所は運転手確保に躍起になっている。長野市の長電バスはバス運転手になった長野県外からの移住者に100万円を支給する取り組みを始めた。すでに10人ほど問い合わせがあったという。

運転手が足りない…

運転手の高齢化、いわゆる「2024年問題」、深刻化するバス運転手不足。

長電バスも2024年1月から長野営業所管内の路線バスの日曜運休に踏み切った。8月からは「屋代須坂線」も減便する。

地域の足を守るために運転手確保が喫緊の課題となっている。

長電バスは6月から運転手になった県外からの移住者に100万円を支給する取り組みを始めた。

大型二種免許がない人は70万円だが、免許の取得費用を全額負担する。入社後5年以上勤務することが条件だ。

長電バスの総務課長の小林茂さんは「バス事業者がどこも運転手さんが足りないと言っていることもあり、県外からバス運転手を募集しようということになった」と話す。

5年ほど前から新規採用の運転手に20万円を支給してきたが、今回、県と長野市の補助金も組み合わせ「100万円」まで増やした。

6月24日の募集開始からすでに10件ほどの問い合わせがあったという。

運転手確保にあの手、この手

2022年から行っているバスの運転が体験できる「説明会」などと合わせ運転手確保を進めたい考えだ。

小林さんは「本当に足りない状況なので、『藁にもすがる』つもりというわけではないが、出せる手を、いろいろ手を尽くして運転手を確保していきたい」と危機感を募らせている。

現在、運転手は200人弱で20人ほど不足しているという。2024年度中に5人の採用を目標にしている。

同じく長野市内で路線バスを運行するアルピコ交通は、県や市の補助金を採用イベントの経費や休憩所の整備などの福利厚生に充てるという。

(長野放送)

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