春に2度の準Vの尽誠学園 夏にリベンジへ 病気で離脱した投手はチームへの恩返し誓う【甲子園へのキセキ】

高校球児の熱い戦いや思いをお伝えする「甲子園へのキセキ」です。2024年春の香川大会と四国大会の決勝で同じ相手に2度敗れた尽誠学園はリベンジに燃えています。そして、病気で大会中に離脱したピッチャーはチームへの恩返しを誓います。

11年ぶりとなる春の香川の頂点を目指し決勝へと駒を進めた尽誠学園。しかし延長10回タイブレークの末、高松商業に逆転サヨナラ負けを喫しました。

その2週間後、香川2位として臨んだ四国大会の決勝、尽誠の優勝を阻んだのはまたもや高商でした。

(尽誠学園/岩橋修太 主将)
「同じ相手に2回負けたっていうところで、県大会負けてから切り替えて全員で四国制覇しようって思ってやっていたんですけど、チームとしても個人としても高松商に負けてすごく悔しい思いをしたので」

1年生からレギュラーでキャプテンの岩橋修太。春は4番を任された岩橋が試合で手にしていたのは、金属ではなく木製のバットです。

(尽誠学園/岩橋修太 主将)
「低反発になってから自分の感覚的にあまり好みではなかったので、木製の方がしっくりきた」

高校野球では2024年の春からピッチャーのけがの防止などのために反発力を抑えるよう金属バットの基準が変更されました。

そのタイミングでチームで唯一木製バットを選んだ岩橋は「芯で捉える力」を鍛えてリベンジに備えます。

(尽誠学園/岩橋修太 主将)
「ずっと芯に当てる練習をしてきたので、そこは自信をもって打てている。夏は自分たちが勝って自分たちが笑って甲子園に行きたい」

尽誠にはこの春、違う意味での悔しさを味わった選手がいます。3年生ピッチャー眞田侑和。春の香川大会では背番号1を背負いました。

(尽誠学園/眞田侑和 投手)
「初めて(背番号1を)もらったのもそうですけど、自分がチームを勝たせたいっていう思いでいっぱいでした」

しかし、大会中に盲腸を発症しチームを離脱。2年生ピッチャーの西條が好投し四国大会への切符を手にしたものの、香川の頂点にはあと一歩届きませんでした。

(尽誠学園/眞田侑和 投手)
「投げたいけど投げられないっていう歯がゆい気持ちでいっぱいで、その中でも2年生の西條が良く投げてくれて最後はああいう形で負けたんですけど、やっぱり自分が投げたかった」

一度は背中につけたエースナンバーも2年生に譲り渡した眞田。それでも春に奮闘したチームメイトに恩返しするために最後の夏、その腕を元気に振りぬきます。

(尽誠学園/眞田侑和 投手)
「背番号は何番であれ自分の役割は抑えることなんでそこに徹したいと思います。春はチームに助けてもらったんで、この夏は自分がチームを助けたい」

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