国内企業物価、6月は+2.9%に拡大 電気・ガス代抑制策縮小で

Takahiko Wada

[東京 10日 ロイター] - 日銀が10日に発表した6月の企業物価指数(CGPI)速報によると、国内企業物価指数は前年比2.9%上昇した。伸び率は5月から拡大。2023年8月以来の大きな伸びが続いている。政府の電気・ガス価格激変対策に伴う補助金の縮小で、電気・都市ガス・水道がプラスに転換し、CGPIの伸び率拡大につながった。

6月の国内企業物価指数は122.7と、比較可能な1980年以降で最高の水準を7カ月連続で更新した。

ロイターがまとめた民間調査機関の予測中央値は前年比2.9%上昇、前月比0.4%上昇だった。

電気・都市ガス・水道は前年比0.1%上昇と、前月の7.2%下落からプラス圏に浮上した。このほか、ガソリン補助金の減少で石油・石炭製品が4.5%上昇、原材料価格や諸コストの価格転嫁が見られた金属製品が3.6%上昇となった。

調査対象515品目のうち、上昇が389品目、下落が110品目となった。

輸入物価は円ベースで前年比9.5%上昇、上昇幅は5月の7.1%から拡大し、23年2月以来の大きさとなった。契約通貨ベースでは0.3%上昇と、23年3月以来のプラス転換となった。

*日銀の発表資料は以下のURLでご覧になれます。

© ロイター