中国、遺伝子編集したヒトの胚を用いた出産を厳禁

中国科学技術部は8日、公式サイトを通じて『ヒトゲノム編集研究倫理指針』を発表しました。

中国科学技術部は8日、公式サイトを通じて『ヒトゲノム編集研究倫理指針』(以下、「指針」)を発表しました。ヒトゲノム編集の研究を規範化し、健全な発展を促進することが目的です。

指針をまとめたのは国家科学技術倫理委員会医学倫理支委員会です。指針は、ヒトゲノム編集の研究は人類の幸せを増進するものであるべきで、人を尊重し、慎重で責任を負い、公平公正、公開され透明であるなどの原則に従うべきと指摘しました。

指針はヒトゲノム編集の研究について、科学的な標準と専門的な規範を堅持し、質の高い研究設計やリスクコントロールの有効な措置、全過程においてリスクを監視し、適切な監督管理を受けるべきだと論じました。また、「研究成果の応用は市場だけで決定するのではなく、医療分野の新技術のアクセス可能性と負担可能性を優先せねばならない。ヒトゲノム編集研究を展開するに際しては公開性と透明性を保ち、利害関係者と社会一般の合理的な参加メカニズムを構築せねばならない。プライバシーと個人情報の保護を前提として情報の共有を強化し、研究情報と研究成果を客観的かつ正確に公開し、研究の重複を減らし、研究の質を高めるべきだ」と表明しました。

指針はさらに、生殖細胞や受精卵、ヒトの胚に対してのゲノム編集の研究を行う場合には、編集後の生殖細胞や受精卵ヒト胚を妊娠および出産に使用することを厳禁すると明記しました。ヒトの胚と胎児体細胞に関するゲノム編集の研究については、遺伝的変異を引き起こす可能性のあるリスク、特にヒト胚の発育の初期段階では、遺伝可能なゲノムが編集されるリスクを回避するために慎重に考慮し、評価せねばならないと定めました。(提供/CRI)

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