「窓で発電」、秋葉原駅前で実証 YKK APら、ペロブスカイト太陽電池活用で連携

YKK APは7月9日、千代田区、Akiba.TVと共に、「2050ゼロカーボンちよだ」の実現に向けた連携協定を締結したと発表した。

この協定に基づき、7月25日から区有地の一部である秋葉原駅前広場に実証実験用のトレーラーハウスを設置し、ペロブスカイト太陽電池(次世代型ソーラーセル)を用いた「建材一体型の太陽光発電」(BIPV:Building Integrated Photovoltaics)の実証実験を行うという。

3者の協定は、都市部における再生可能エネルギーの拡大に向けた取り組みとして、区民および区内事業者の地球温暖化に配慮した行動の促進や、脱炭素化に向けたエネルギー転換施策の推進など、持続可能なまちづくりを実現する目的で締結した。

実証実験は、2050年までに二酸化炭素排出量実質ゼロを目指す「2050ゼロカーボンちよだ」の実現に向け、「発電する内窓」としてペロブスカイト太陽電池を用いた建材一体型太陽光発電の実験を千代田区の秋葉原駅前広場で実施するというもの。期間は7月25日から10月20日の予定で、本実証を通じて得られる知見をもって、区有施設への導入を検討していく。

実証にあたって、千代田区が実施場所の提供と調整および情報発信を行う。また、YKK APがトレーラーハウスの設置、移動、撤収を担当し、トレーラーハウスを活用した太陽光発電のデータ収集および分析、建材一体型太陽光発電による再生可能エネルギー性能の検証などを行う。

Akiba.TVは、トレーラーハウスを活用した観光や環境に関する情報発信、インフォメーションセンターとしてのトレーラーハウスの運営、関係団体との調整を担当する。

YKK APは関電工と業務提携し、ビルの窓や壁面を活用する「建材一体型太陽光発電」の開発を進めている。今回の実証実験によって、同社がこれまで進めてきた「窓で断熱」の省エネ政策に「窓で発電」の創エネ政策を加えて社会実装を目指すと共に、千代田区の環境政策と持続可能なまちづくりに貢献していくという。

プレスリリース

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