笠形山の古廟はスカイツリーと同じ高さ ゴルフアイアンヘッド発祥のまち〜兵庫・市川町 津田町長

兵庫・市川町の魅力について語る津田義和町長(ラジオ関西スタジオにて)

兵庫県市川(いちかわ)町の津田義和町長が、3日、ラジオ関西の生放送に出演し、「静かな農村地帯で、ゆっくり落ち着いて暮らせる。豊かな自然、地場産業、特産品など、たくさんの魅力があるまち」と語った。

【写真2枚】1400年前の創建とも…「笠形神社」 東京スカイツリーと同じ高さに鎮座

市川町は兵庫県のほぼ中央に位置する、ハート形のまち。町の中央を清流・市川が流れ、北東部には標高939メートルの霊峰・笠形山(かさがたやま)がそびえ立つ。津田町長は「静かな農村地帯ではあるが、中国自動車道と播但連絡道路が交差する福崎インターチェンジから5分くらいのところで、神戸から1時間、姫路から30分。JR播但線の駅も2つあり、交通の便は非常に良い」と、アクセスの良さを語った。

市川町の魅力について、津田町長は「笠形山登山」を挙げた。笠形古道登山ルートとして整備されていて、「神戸の六甲山よりわずかに高い山で、3〜4時間で登り降りできるので、多くの方に来ていただけるようになった」と話した。途中の見どころも多く、中でも、標高634メートルにある笠形神社は、東京スカイツリーと同じ高さから瀬戸内海を望むことができる。御神木の大ヒノキは、昭和34年の姫路城「昭和の大修理」で西心柱として切り出された。現在は2代目の御神木が幹周り10メートルの大木に成長しているという。

市川町は、ゴルフのアイアンヘッド発祥の地として知られる。昭和5年に鍛冶工の森本清太郎さんがアイアンヘッドの開発・量産化に成功し、町の代表的な産業に発展した。現在も町内で10社ほどの企業が製造していて、ゴルフ全米女オープンで2回優勝した笹生優花選手をはじめ、プロゴルファーからの信頼も厚い。津田町長は「ふるさと納税の返礼品としても、たくさん応援していただいている」と話した。

また、町外や県外からも注目を集めるのが、「田隅養鶏場」の『タズミのたまご』。津田町長は「黄身が濃くて、有名ブランドに成長した」と絶賛。さらには、この卵でパンを作りたいと町内に店を構えた「パン有本」の『こだわり卵のクリームパン』は、数時間かけて他府県から買いにくるファンもいるという。津田町長は「ほかにも有機農業を頑張っている人がいて、トウモロコシやブルーベリーなどを作っている。有機農業を学び、定住する人も増え、空き家ゼロの地域もある」と微笑んだ。

それでも、人口減少に歯止めがかからない。津田町長は「人口は、現在1万800人のところ、2050年には8000人と推計される。少子化を止めることはできないが、なんとか緩やかにしていければ」と切実な思いを口にした。そのためには、働く場所の確保が重要で「産業団地を作るため、企業の誘致活動に力を入れている」と話した。交通アクセスの良さをはじめ、低価格で広い土地を活用できるとアピールし、「新たな働く場所があり、農業をしながら暮らせるのは魅力的で、そのために頑張っていきたい」と力を込めた。

市川町では、7月31日に第40回市川まつりが開催される。ステージイベントでは、市川高校吹奏楽部の演奏や、市川音頭総踊りなどが予定されていて、午後8時45分から花火が打ち上げられる。9月8日には、リフレッシュパーク市川で「リフパーまつり」が行われ、町長は「地域の物産やお笑いのステージなどで盛り上げたい」と話した。また、2月には恒例の「市川マラソン全国大会」が予定され、次の大会で46回目を数える。

津田町長は「市川町はこれからの季節、眺望がすばらしい笠形山登山がおすすめ。また、移住するなら市川町。農業もでき、自然豊かな街でゆっくり暮らせる。ぜひ一度、お越しいただきたい」と締めくくった。

※ラジオ関西『三上公也の朝は恋人』2024年7月3日放送回より

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