中国、4大会計事務所の検査強化 恒大集団の調査受け=関係筋

Julie Zhu Xie Yu

[香港 10日 ロイター] - 複数の関係筋によると、中国財政省は4大会計事務所が行った中国企業の会計監査について検査を強化している。監査が不十分で企業の不正を見抜けないとの懸念が浮上していることが背景。

同省は主にデロイト、EY、PwC、KPMGと、4社が行った一部の金融機関や高債務企業の会計監査の検査を強化している。

検査の強化は数カ月前から始まった。同国では、規制当局が不動産開発大手、中国恒大集団の「仲介機関」(会計事務所、格付け会社、その他の金融サービス会社)の調査を進めている。

中国恒大集団は債務不履行に陥り、清算を命じられたが、売上高を780億ドル水増ししていたことが当局の調査で発覚した。

関係筋によると、財政省は4大会計事務所が行った会計監査を定期的に検査しているが、今年は以前よりはるかに多くの書類を要求しており、会計事務所への問い合わせも急増している。

同省は特に、債務の多い省の中小金融機関、多額の負債を抱える国有企業や不動産開発会社などの監査に関心を示しているという。

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