日御碕集落で孤立の観光客、希望者全員の移送完了 山陰地方は再び大雨に…11日未明・明け方に非常に雨が降る見込み

9日、停滞する梅雨前線の影響で記録的な大雨となった山陰地方。梅雨前線は、11日にかけて、再び中国地方を南下する見込みで、11日夕方にかけて山陰地方はまた大雨となる予報となっています。

これを受け、島根県は10日夜、災害対策本部会議を開き、被害状況の把握と今後の対応について、確認しました。

会議ではまず、松江地方気象台から、梅雨前線の接近・通過により激しい雨が降り、11日未明・明け方に非常に雨が降る見込みであると今後の予報が説明されました。

9日の大雨で地盤が緩んでいる所があり、少しの雨でも土砂災害の危険度が高まること、雨のピーク後も土砂災害の危険度が下がらないことに留意が必要とのことです。

島根県では、9日からの大雨により、松江市では床上浸水2棟、床下浸水が11棟で発生。出雲市で床上浸水4棟、床下浸水11棟などの被害が発生しています。(10日午後4時30分時点)

こうしたことを受け、島根県の丸山達也知事は各部局に対し、最新の気象情報を確認し、関係機関に対し、必要な注意喚起を行うことを指示しました。

また、県道の崩壊によって孤立地区が発生している出雲市大社町日御崎については、宿泊していた65人の観光客のうち、継続滞在を希望した1人を除く64人と、宿泊施設のスタッフ24人、あわせて88人について、国交省中国整備局港湾業務艇と、出雲市が手配した車両によって、10日午後5時30分までに移送を完了したことを発表しました。

88人のうち11人は国交省中国整備局港湾業務艇で、残り77人は道路崩壊現場を、徒歩でのみ通行可能なう回路を使って移動し、車両で移送したということです。

島根県 丸山達也 知事
「本格的な復旧は時間を要することにならざるを得ない状勢ということなので、仮の対応を迅速に行うこと、本格復旧を迅速に行うとこと、両面で可能なこと、やるべきことを検討していく」

島根県によれば、日御崎地区に住む235世帯548人のうち、現時点で地区内にとどまっている人数は不明とのことですが、地区内の電気、水道は通常通り使用可能で、う回路を通れば、徒歩での移動は可能ということです。

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