ロシア、独立系モスクワ・タイムズの活動禁止 「好ましくない組織」に

[10日 ロイター] - ロシアの検察当局は10日、独立系メディアのモスクワ・タイムズを「好ましくない組織」に指定し、国内での活動を事実上禁止した。

声明で「モスクワ・タイムズの活動は、対外・国内政策を巡るロシア指導部の決定に対する信頼の失墜を目的としている」と述べた。

モスクワ・タイムズは、この指定について「驚きではない」とし、活動を続けると言明。「われわれの仕事はより困難になり、ロシアでわれわれと何らかの形で関われば刑事訴追のリスクにさらされることになる。だが、われわれは沈黙を拒否する」と述べた。

モスクワ・タイムズは1992年に英字紙として創刊。ロシアを拠点に編集の独立性を保つ数少ない英語出版物の一つとなり、後にロシア語のサービスも開始した。

ロシアが2022年2月のウクライナ侵攻開始直後に広範な検閲法を施行したのを受け、オランダに拠点を移した。

ロシア当局は先に、モスクワ・タイムズを米欧などのスパイを意味する「外国の代理人」に指定し、国内サイトを遮断した。

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