五輪=パリ参加ロシア選手は約15人のみ、侵攻巡り派遣拒否

[ロンドン 10日 ロイター] - 今月末からパリで開催される夏季五輪大会に参加するロシア国籍選手は、複数の競技団体が派遣を拒否する姿勢を見せているため、15人程度の見込みとなっている。

ウクライナへの軍事侵攻を受け、ロシアとその同盟国であるベラルーシの選手は国旗、国歌、国章を使用せず、個人の中立選手(AIN)としてのみ五輪に参加できる。参加が認められるためには、軍事侵攻を支持せず、軍と無関係であることを確認するための審査を受ける必要がある。

国際オリンピック委員会(IOC)のウェブサイトによると、10日時点で五輪参加予定のロシア国籍選手はわずか16人。

五輪で数々のメダルを獲得してきたスポーツ大国のロシアは、前回の東京五輪に335人を派遣し、金メダル20個を含め、計71個のメダルを獲得した。IOCによると、パリ五輪に向けて36人にAINとしての参加を許可したが、その後20人が辞退したという。

ロシア・レスリング連盟は先に、五輪2連覇中のアブドゥルラシド・サドゥラエフなど複数の有力選手がAINに含まれなかったことからIOCの決定はスポーツマンシップに反するとして、選手派遣を拒否する姿勢を明らかにした。柔道や体操などの競技団体関係者もIOCの決定は不公平とし、派遣を容認しない意向を示している。

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