八村塁、日本凱旋&強化試合ドタキャンも周囲に緊張が走る本当の事情

7月5日、7日に東京・有明アリーナで行われた、パリ五輪男子バスケットボール最終選考を兼ねた韓国との強化試合。この試合をめぐって米NBAのレイカーズの八村塁が試合を“ドタキャン”で欠場、関係者が大騒ぎしたことは本サイト既報だが、現場は最後まで混乱していたという。

「八村選手の状態ですが……」

7日の試合後、疲れ切った様子で会見場に姿を見せたトム・ホーバスヘッドコーチに、報道陣はコート外で2試合連続で見学した八村についてたずねた。

「ところがこの瞬間、主催の広報担当者が『出場していない選手のことではなく、ゲームのことでお願いします』と八村に関する質問をシャットアウト。先日の取材対応で八村の欠場を予告なく口にしてしまったホーバスHCも、『いつも最後の質問はそれですね。(略)疲れたから変な答え方をすると……ノーコメントです』と苦笑いしながらその場を何とか取り繕いました。先の広報担当者は会見後も八村について『公式コメントを出しているのでそれ以上でも、それ以下でもない』と釘を刺していましたが、会見中に代表メンバー候補についてホーバスHCが『(八村)塁、(渡辺)雄太が入る』と、欠場しているNBA経験者2人の代表入りを“フライング”で発表したが、これはおとがめなし。『マスコミにばかり八村の話題をけん制するやり方は、あまりにも不公平』などと広報の体制に不満が上がっていました」(テレビ局バスケ担当スタッフ)

この背景には「主役である八村がコートにいないとビジネスにならない」という実情があるようだ。

「男子代表の試合中継をした日本テレビ、テレビ朝日のCMには八村がコートで躍動してダンクシュートを決めるアサヒビールのCMがかなりの本数、放映されました。また場内のビジョンには契約を結ぶナイキのCMに八村が登場。中継の煽りテロップには八村の名前がほぼ外れないなど、出場していないにもかかわらずスポンサーに対しては“すべては八村”という構図が成立していました。関係者からは『八村がいるからこれだけ観客も集まったことに異論はない。仮に彼が会場にいなければ、スポンサードしたかどうかは微妙だったかも』との声もありました」(同前)

5日の試合前には1人コートに訪れて、ドリブルをしたりシュート練習するなどした八村。

「河村勇輝、富永啓生などここ数日でNBA挑戦が決まった日本代表候補選手もいますが、期待は高まるも注目度や実力は八村には及ばない。五輪でもこの状況は変わらないでしょうが、彼らにはぜひともこうした下馬評を覆してほしい」

強化試合では会場に訪れた芸能人の姿も話題になるなど、なにかと注目度が高いバスケットボール日本代表。日本ではお騒がせした分、パリではファンを沸かせるプレーを期待したい。

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