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Summer Zhen
[香港 11日 ロイター] - 人工知能(AI)関連の割安株を物色するヘッジファンドが韓国の半導体銘柄に照準を合わせている。ハイエンドメモリーチップに対する新たな需要や政府支出によって、これらの企業の価値が高まることへの期待が背景にある。
英マン・グループ、シンガポールの風和投資管理、香港のクラウドアルファ・キャピタル・マネジメント、イースト・イーグル・アセット・マネジメントなどはいずれも、アジアでAI分野へのエクスポージャーを求めており、SKハイニックスやサムスン電子といったセクターの上昇に出遅れている韓国の大型株に注目する。
今年に入り両社の株式を購入している風和のマット・フー最高投資責任者(CIO)は「米エヌビディアをAIストーリーの王と考えるなら、SKハイニックスは女王だ」と指摘した。
生成AIの開発競争にしのぎを削るテクノロジー企業が、主にSKハイニックス、サムスン電子、米マイクロン・テクノロジーが製造する広帯域メモリー(HBM)チップの確保に躍起になっている。
SKハイニックスは高度なHBMチップでエヌビディアの最大のサプライヤーだ。
風和のフー氏は、エヌビディアから得る収益の割合はSKハイニックスの方が台湾積体電路製造(TSMC)よりも大きいとみられるものの、向こう12カ月予想利益に基づく株価収益率(PER)はTSMCの23倍に対し、ハイニックスは9倍だと指摘した。
韓国政府の26兆ウォン(190億ドル)の半導体産業支援策や、株主還元改善に向けた「企業価値向上プログラム」なども追い風となっている。