高校入試採点ミスで校長3人処分 神奈川県教委、処分1500人超

 神奈川県立高校入試の採点ミス問題で、県教育委員会は24日、ミスが受験生の合否に影響した高校の校長3人を減給10分の1(1〜2カ月)、副校長・教頭8人と指導部長を戒告の懲戒処分にした。答案用紙の誤廃棄や作問誤りも含め、処分の対象者は3月に既に実施した前教育局長らを含めて1559人(延べ1567人)となった。

 桐谷次郎教育長については減給10分の1(1カ月)を相当とした。懲戒処分の対象とならない特別職のため、相当額を自主返納する。合否に影響のなかった高校の校長と副校長・教頭、事務局職員計323人は文書訓告、管理職以外で採点ミスに関わった教職員1081人は文書による厳重注意とした。退職するなどして処分不能なのは51人。

 採点ミスを点検する過程で答案用紙を誤廃棄していた3校については、校長と副校長・教頭計5人を戒告の懲戒処分、副校長・教頭と教職員計4人を文書訓告、教職員1人を口頭訓告、教職員10人を口頭による厳重注意とした。

 2016年度の入試試験で正答が二つある誤問題の作成に関しては、高校教育課長を文書訓告、同課職員3人を口頭訓告とした。

 今年2月の16年度入試では県立高校88校で採点ミスが判明し、影響で2人が不合格になった。15年度入試でも71校でミスがあり、本来は合格の受験生2人が不合格とされていた。

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