大涌谷の現状正確に ヤフーサイト利用し映像配信

 ヤフーと東京電力パワーグリッドは、箱根山・大涌谷周辺のライブ映像を配信する実証実験を始めた。地元住民や観光客に正確な情報を迅速に伝え、火山活動が活発化した場合に避難の判断材料にしてもらうことが狙い。

 設置されたカメラは1台で、火口から北に2・2キロの距離にある東電パワーグリッドが所有する送電用鉄塔の地上16メートル付近に取り付けられている。

 映像はインターネットサイト「Yahoo!JAPAN」の中のサービス「Yahoo!天気・災害」で確認できる。同社は活用方法の一つとして、噴火した場合の「Yahoo!ニュース」での動画の情報配信なども考えている。

 実証実験は、防災・減災に向けたライブカメラの設置を検討していたヤフーが、昨年の火山活動活発化を受けて、大涌谷周辺を設置場所に選定。噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)に引き上げられた同5月から動きだし、東電パワーグリッドの協力を得て実現した。

 ヤフーは「(実験の)様子を見ながら、別の火山や氾濫がよく起こる河川周辺などにも設置を広げていくことも検討している」と話している。

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