横浜DeNA、悲願 CS進出なるか 18日から後半戦

 横浜DeNAは広島と11・5ゲーム差の3位から再スタートを切る。2位巨人から最下位ヤクルトまで5ゲーム差にひしめく混戦から抜け出し、12球団で唯一届いていない悲願のCS進出を果たせるか。ラミレス監督ら首脳陣は打撃陣の奮起を求める一方で、球団OBで解説者の野村弘樹氏はルーキー今永の復帰時期が鍵を握るとみている。◆一人一人 役割に責任 ラミレス監督が後半戦のキーマンに挙げたのは桑原と梶谷だ。

 6月下旬からリードオフマンに定着した桑原は積極的な打撃で突破口を開いてきた。6月24日の巨人戦(横浜)ではリーグを代表する投手菅野から3ランを含む3安打6打点で畳み掛けた。白崎や石川ら9人が務めた1番打者の固定は打順にも安定感をもたらした。桑原は「一打席一打席が勝負。浮かれてはいけない」と言い聞かせる。

 6月の月間打率は3割に乗せたが、7月は51打数9安打、打率1割7分6厘と低迷した。それでも、進藤ヘッドコーチは小手先の打順変更には否定的で、「ある程度固定した中で、選手が役割をうまく理解しながらつながりをもって戦う」と後半戦に目を向ける。

 梶谷の爆発力も欠かせない。6月は打率1割9分5厘と低迷していた背番号3だが、7月は39打数17安打、打率4割3分6厘とはっきりと光が見えている。ラミレス監督は「梶谷が上がってきている。楽しみだね」と期待を寄せる。

 昨季は首位で後半戦を迎えながらも大失速。だが、今季は4年目でブレークした8本塁打の宮崎やコンスタントに安打を重ねる倉本ら、球宴でも活躍した筒香の脇を固めるメンバーもそろってきた。

 キャプテンは言う。「今年は一人一人の責任が出てきているし、勝ち負けに根拠がある。野球も細かくなっているし、監督の要求に応えようと、こだわって成長できている」。1950〜59年に並ぶ球団ワーストの10年連続Bクラスから脱却し、その言葉を証明してみせる。

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