「ポケモンGO」対応急ぐ 神奈川県内の家電量販店

 先行配信された米国などで爆発的にヒットした任天堂のゲーム用アプリケーション「ポケモンGO(ゴー)」が22日午前、日本で配信された。米メディアは当初、日本配信を20日と報じ、さらに延期報道が出るなど情報が錯綜(さくそう)した中での突然の公開。関連の商機を狙い配信時期を見極めていた県内家電量販店は急転直下、対応を急いでいる。

 「夏休みに入ったこともあり、同アプリユーザーの来店が増えてくれれば」。同日、関連機器をアピールするコーナーの準備を急きょ進めたノジマMARK ISみなとみらい店の担当者は笑顔で話した。本部のノジマ(横浜市西区)は21日、準備を進めるよう各店舗に指示を出していたが、予想より配信が早かったという。同社担当者は「準備はしていたが、22日とは思わなかった。取り組みを急いでいる」と明かす。

 アプリはスマートフォンやタブレット端末を使用する。配信を機に親が子どもに端末を買い与えたり、最新機種への買い換えが進んだりすることに期待し「大きなチャンス」と同社。

 周辺機器も有望だ。拡張現実と呼ばれる技術で現実の風景に現れたキャラクターと対戦する同ゲームでは、端末を持ち歩く必要がある。そのためモバイルバッテリーなどの電源や、目の負担になる画面からのブルーライトを軽減するフィルムなどの需要を見込み、品ぞろえを充実する方針だ。

 ヨドバシカメラ・マルチメディア横浜(横浜市西区)も対応を急ぐ。同店幹部は「ポケモンGOは通信量がそれほど大きくないので、仕事用などと分け、ゲーム専用の2台目の購入を格安スマホなどで考えてもらうチャンスも大きいと思う」。配信後初の週末となる23日から、接客時に提案していくという。

 同店は、ポケモンそのもののブーム再燃も見通し、すでにDVDやぬいぐるみなどの関連グッズコーナーを設置。ゲームソフト売り場でも、新たにモバイルバッテリーの陳列を始めた。

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