
【新華社海口6月4日】広大な南中国海の底には、古代の航海の痕跡が千年の時を超えて眠っている。華光礁1号沈没船遺跡から西北大陸斜面1号・2号沈没船遺跡に至る沈没船は、1隻1隻がタイムカプセルのように、中国と外国のかつての交易や往来、文化交流の歴史を伝えている。

中国の水中考古学は1980年代に始まり、初期は主に沿岸やサンゴ礁など水深40メートルを超えることはなかった。その後、深海潜水装備や海洋探査技術の進歩により、調査対象は次第に近海から遠海、浅海から深海へと広がっていった。
西北大陸斜面1号・2号沈没船は2022年に南中国海北西部に位置する大陸斜面の水深約1500メートルの深海域で発見。国家文物局考古研究センター、中国科学院深海科学・工程研究所、中国(海南)南海博物館からなる合同調査チームが70日間の調査を経て、遺物900点(組)余りを引き揚げた。

1号沈没船の遺物は主に磁器で、多くが明代正徳年間(1506~1521年)製であることが分かり、明代中期における中国の陶磁器製造と海上交易の高度な発展ぶりがうかがえた。2号沈没船には大量の外国産黒檀(こくたん)が積まれており、海のシルクロードを通じた外国からの輸入と中国への回航に関する記録の空白を埋める成果となった。

考古学調査プロジェクトのリーダー、国家文物局考古研究センターの宋建忠(そう・けんちゅう)氏は2隻の沈没船の発見について、当時の南中国海沖合航路の未解明区間を補完し、海のシルクロードの南中国海航路の歴史をつなぐものだと指摘。中国の先人たちが南中国海を開拓、利用し、往来してきた歴史的事実を裏付け、海のシルクロードを通じたかつての交易や往来、文化交流の重要な証拠になったと述べた。

海南省瓊海(けいかい)市の中国(海南)南海博物館で24年9月に始まった「深海の宝物-南中国海西北大陸斜面1.2号沈没船考古学成果特別展」は、来場者が100万人を超えた。同館の辛礼学(しん・れいがく)館長は、展示を通じて多くの人に海のシルクロードの繁栄を知り、中国と外国の間で行われた文明交流や相互学習を肌で感じてほしいと語った。(記者/周慧敏、李玥)