細川町議の除名処分を可決 葉山町議会

 葉山町議会は25日の本会議で、覚せい剤取締法違反の罪で執行猶予付き有罪判決が確定した細川慎一町議(42)に対し、地方自治法に基づく除名処分を可決した。細川氏は同日付で失職した。

 処分の採決では細川氏を除き、近藤昇一議長を含む13人の議員が記名投票し、全会一致で可決された。近藤議長は本会議後、「除名は当然の結果。(細川氏が)自ら辞職しないのは異常だ」とコメントした。

 細川氏に対しては22日、「議会の品位と尊厳を著しく損なう」とする懲罰動議が出されていた。会派室での覚醒剤使用を認めた20日の町議会全員協議会での言動が、議会基本条例や議会会議規則に反すると指摘された。

 動議の提出を受けて25日に開かれた本会議で、細川氏は「裁きを受けた者に望まれているのは社会での更生。罪を犯した人間に対し、社会がどう接するのかが問われている」と弁明。本会議をいったん休会して設置された懲罰特別委員会で、全会一致で除名処分を可決。本会議を再開し、除名を細川氏に宣告した。

 除名処分に不服がある場合は地方自治法に基づき、21日以内に県知事に審決を申し立てることができるほか、提訴もできる。細川氏は代理人を通じ、「現時点でコメントできない」としている。

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