動きで魅せるキネティックアート 真庭で伊藤俊さん個展

ひしおに並ぶ作品と伊藤さん

 作品が物理的に動く「キネティック・アート」を手がけるアーティスト伊藤俊さん(63)=東京=の個展が、真庭市勝山の勝山文化往来館ひしおで開かれている。回転や落下など個々の動きが絶妙なバランスで瞬間的な美しさを生み出し、鑑賞者を独自の芸術世界へといざなう。29日まで。

 薄暗い会場に足を踏み入れるとまず目に飛び込んでくるのが、大きさの異なる6個の鉄板リングを入れ子のようにつり飾った最新作「The Sphere(スフィア)」。最も外周にある直径約3メートルの輪がモーターの力で回転し、その作用で内側の円が有機的な動きを織りなす。

 頭上に輝く「Cosmic Nest(コズミック・ネスト)」は、ランダムな回転運動を繰り返すLEDの点滅が闇夜に浮かぶホタルの光を連想させる。隙間の空いた鉄板にライトを当て、すりガラスに交錯する光を投影させた作品など、見る人の感性を刺激する計6点が並ぶ。

 知人の作品展でひしおの辻智子館長と知り合い、県内初の個展が実現した。伊藤さんは「ひしおは天井が高く、自身の作品に合う素晴らしい会場。ぜひこの空間にどっぷりと浸ってほしい」と話す。

 入場料300円(中学生以下無料)。水曜休み。問い合わせは同館(0867㊹5880)。(中浜汐里)

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