初入閣の松本純氏「治安上の諸課題への対処に全力」

 「治安上の諸課題への対処に全力を尽くす。南海トラフ地震、首都直下地震など発生が危ぐされる大規模災害の備えに万全を期す」。3日に発足した第3次安倍再改造内閣で、国家公安委員長兼防災担当相として初入閣を果たした松本純氏は就任会見で表情を引き締めた。

 麻生太郎副総理兼財務相の側近として知られる。直近は自民党の筆頭副幹事長と政調会長代理を兼務。官邸への呼び込み電話を待つ事務所では記者団に囲まれながら「人の5倍頑張り、10倍楽しむという思いで取り組んできた。これからも同じ」と抱負を語った。

 党務に黙々と打ち込む姿勢に評価は高く、2008〜09年には麻生政権の官房副長官として災害対応などにも当たった。安倍晋三首相は「熊本地震の被災者の生活再建を加速していただきたい」と期待を寄せた。

 政治との出会いは小学2年生だった1958年、地元の桜木町駅前へ見に行った当時の岸信介首相の街頭演説。手元のカメラで写した岸氏の写真に手紙を添えて送った。後日「明るく清く正しく強く」としたためた岸氏の直筆色紙と礼状を受け取った。

 半世紀以上を経て、岸氏の孫の安倍首相の下での入閣に「縁を感じる」。

© 株式会社神奈川新聞社