リオ五輪の聖火トーチ公開 横浜、日系2世ランナーが寄贈

 リオデジャネイロ五輪の聖火リレーで実際に使われたトーチの一般公開が12日、横浜市中区のJICA横浜海外移住資料館で始まった。聖火ランナーを務めた日系2世の小川彰夫さん(73)が同館に寄贈した。

 聖火リレーは5月3日にブラジルの首都ブラジリアを出発し、1万2千人が交代しながら95日間かけてリオに到着した。

 トーチは軽い再生アルミニウム製で、高さ60センチ、重さ1・4キロ。底にあるつまみをひねるとトーチが開いて波模様が現れる。下から上にかけて青色から黄色へとグラデーションになっており、リオの大地、海、山、空をイメージ。頂点の金色は太陽と金メダルの意味を込めたという。

 デザインは日系3世のローミー・ハヤシさんの会社が手掛け、マスコットキャラクターも日系人が経営するアニメ制作会社が担当。同館の学芸担当者は「リオ五輪での日系人の活躍を知ってもらい、4年後の東京五輪につなげたい」と話している。

 併せて、企画展「二つのオリンピック−スポーツがつないだ日系社会」も開催中。米大陸で数年おきに開催する「日系五輪」や、日本人移民の「UNDOKAI(運動会)」などをパネルで展示し、スポーツを通じて交流を深める日系人の姿を紹介している。

 トーチ公開、企画展ともに9月25日まで。入場無料。8月13、20、28日の午後2〜3時はトーチを手に記念撮影も可能。祝日以外の月曜と9月20日は休館。問い合わせは、同館電話045(663)3257。

© 株式会社神奈川新聞社