国宝指定に合わせ企画展 金沢文庫

 横浜市金沢区の神奈川県立金沢文庫で、鎌倉時代の仏教文化を伝える企画展「国宝でよみとく神仏のすがた」が開かれている。17日に国宝指定された「称名寺聖教(しょうぎょう)」「金沢文庫文書(もんじょ)」を中心に、鎌倉期の弥勒菩薩(みろくぼさつ)像、曼荼羅(まんだら)など仏教美術品も展示している。10月2日まで。

 聖教は、鎌倉時代に北条実時が建立したとされる称名寺に伝わる史料。1万6692点のうち、色彩豊かに仏の姿を描いた「金剛界次第図」、伊勢神宮の祭神を細やかに墨書した「神体図記」、観音霊場の説話を記した「観音利益集」など21点を展示している。

 文書は、鎌倉〜戦国時代の金沢北条氏の書状や寺院経営に関する文書。4149点のうち、僧侶の日記や称名寺の住職が明王像を金沢北条氏に送ったことを記した書状など4点が並ぶ。

 月曜(9月19日除く)休館。一般250円。問い合わせは、同文庫電話045(701)9069。

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