認知症理解へ「湘南応援団」 患者ら全国RUNに声援、PR

 認知症患者らが北海道から沖縄までたすきをつなぐランニングイベント「RUN伴2016」の開催に合わせ、藤沢市で「湘南応援団」が発足した。一行が湘南地域に差し掛かる9月中旬、ランナーに声援を送る取り組みや認知症関連のセミナーなどを企画。PRと盛り上げに一役買い、認知症への理解が進むよう後押しする。

 RUN伴は、認知症になっても安心して暮らせる地域づくりを推進しようと、NPO法人「認知症フレンドシップクラブ」が企画。6回目を迎える今年は、認知症患者のほか福祉施設・NPO法人関係者ら総勢1万3千人で全国を縦断する。

 応援団は、藤沢市内でスマートタウン整備事業を手掛けるパナソニックが中心となり、RUN伴の趣旨に賛同する地元企業やNPO法人で今月1日に結成された。公式の応援団が発足するのは全国初で、RUN伴に参画する新たなスタイルとして全国のモデルケースにもなり得るという。

 7月上旬に北海道を出発したRUN伴のランナーらは、9月19日に藤沢入りの予定。その日のゴール地点としてスマートタウンの敷地が提供され、応援団のメンバーが出迎える。22日の出発でも応援団がエールを送り、ランナーたちは茅ケ崎や平塚を抜けて西を目指す。

 また、到着日の19日には「ゆるスポーツ体験会」を、出発日の22日には認知症の高齢者役を住民が捜索する「認知症行方不明者捜索シミュレーション」をそれぞれ実施。8月21日にもプレイベントとして「認知症を支える地域の在り方セミナー」を開いて、先進地として名高い福岡県大牟田市の取り組みを学ぶ。

 RUN伴のイメージカラーはオレンジ色で、応援団は「ぜひオレンジのものを身に着けて、ゴールや沿道でランナーたちに一緒に声援を送ってほしい」と呼び掛けている。

 イベントの詳細など問い合わせは、湘南応援団電話0466(50)5081。

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