ベイスターズ、半数超える直接対決 ヤクルト・阪神戦

 球団初のクライマックスシリーズ(CS)へ、最終コーナーを回ってゴールまで逃げ切れるか−。横浜DeNAはCSが導入されて10年目で初めて、出場圏内の3位で終盤戦を迎えている。残り22試合のうち13試合が3位争いのライバルとなるヤクルトと阪神戦。この先は、1勝の重みがますます増してくる。◆先手必勝 スパートを ラスト22試合を3位で迎えるのは2000年以来、16年ぶりのことだ。

 「このチームにはCSの経験がないが、進出する力はある」。シーズンも佳境の8月下旬になり、ラミレス監督はこの言葉を繰り返している。ベイスターズが、優位な位置にいることは間違いない。残りを11勝11敗の五分で乗り切れば、それぞれ21試合を残すヤクルトは13勝8敗、阪神は14勝7敗(勝率、勝利数で並び対戦勝率で上回る)が、それを上回るための最低条件となる。

 5連勝中の好調ヤクルトが2・5ゲーム差で4位につけているが、直接対決はあと7試合も残っている。今季、ヤクルト戦は11勝7敗と勝ち越し、ロペス、筒香、梶谷が3割台をマークして打ち勝っている。中心選手が期待通りの活躍をできれば優位に立てる。

 一方、3・5ゲーム差の5位阪神とは、雨天中止の影響で残る6試合の舞台がいずれも甲子園。今季、阪神には5勝13敗1分けと大きく負け越し、甲子園では2勝しか挙げていない。今月23〜25日の3連戦(横浜)では先発3投手が計22失点で3タテを食らっただけに、先発陣の奮起が待たれる。

 過去を振り返れば、日本一に輝いた1998年以降、ラスト22試合で勝ち越したのはわずか6度だが、3位以上で終えた5シーズンは全て白星が上回っている。

 ラミレス監督は開幕当初から「先発の好投以上に、序盤の得点がほしい」と一貫して訴えてきた。今月26〜28日の巨人戦では、ここ4試合で16打数11安打と波に乗るロペスが絡んで、いずれも初回に先制して3連勝している。先手必勝でラストスパートをかけたい。

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