自助、共助、公助を確認 市内一斉に防災訓練

 厚木市内で4日、市や各地区の自治会による防災訓練が一斉に行われた。参加者は被害を少しでも減らすため、求められる自助、共助、公助の役割をあらためて確認した。

 小田急線本厚木駅南口に隣接する厚木南地区では、震度6強を想定した都心南部直下地震の発生を受けての防災無線による避難放送で訓練を開始。地域避難所に指定されている市立厚木第二小学校(同市旭町5丁目)に、ヘルメットをかぶった周辺住民約630人が高齢者の安否や危険箇所を確認しながら向かった。

 体育館では、前夜から子どもたちが防災キャンプを実施、住民と一緒に熊本地震を教訓に市が購入した屋内用簡易テントの設営などを体験した。自衛隊による炊き出しも行われ、住民が約200食分のカレーを手際よく配布した。

 同地区自治会連絡協議会長の三田哲夫さん(76)は「この避難所の収容人数は約530人で、大幅に不足することが見込まれる。各住民は保存用の食料や水を用意するなど自助の取り組みが重要になる」と話している。

 市では今回の訓練を通じて各地域の自主防災隊の活動などを検証、避難所運営マニュアルの見直しを行う予定という。

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