杉本博司さん作品で再開業 東京都写真美術館 世界報道写真展作品も

 「東京都写真美術館」(目黒区)が改修を終え、3日にリニューアル・オープンした。再開業と総合開館20年を記念して、「小田原ふるさと大使」を務める現代美術作家の杉本博司(68)さんの個展が開かれている。

 2階と3階の会場では、使われなくなった劇場を撮影した作品「廃虚劇場」を世界で初公開しているほか、10年以上をかけて、京都の蓮華王院本堂(通称・三十三間堂)の千手観音を撮影した「仏の海」も展示。さらに、架空の人物の視点で人類滅亡を物語る「杉本博司 ロスト・ヒューマン」では、「今日 世界は死んだ もしかすると昨日かもしれない」というフレーズから始まる物語を、芥川賞作家の平野啓一郎(41)、お笑い芸人の加藤浩次(47)らが直筆文字でつづる作品を公開している。11月13日まで。

 また、地下1階では、オランダで毎年開かれる「世界報道写真コンテスト」で選ばれた約150点の入賞作品を紹介する「世界報道写真展2016」を10月23日まで開催している。

 月曜休館。一般千円。問い合わせは同館電話03(3280)0099。

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