CS懸け残り13試合、一戦必勝 横浜DeNA

 初のクライマックスシリーズ(CS)進出を懸けて、シーズン残り13試合となった3位の横浜DeNA。10日からは敵地ナゴヤドームに乗り込み、最下位中日と2連戦を行う。13日から再び相まみえる4位ヤクルトとの2連戦に向け、弾みをつけたい。

 浮沈の鍵を握る救援陣に疲れが見えている。須田−田中−三上−山崎康の勝ちパターンを確立した5、6月は月間防御率で2点台を誇ったが、7月以降は4〜5点台に低迷している。「プレッシャーは5、6位争いとは比べものにならない。初体験の中で全員が精いっぱい戦っている」。ブルペンを預かる木塚投手コーチはかばう。

 頼みの綱は先発投手と打線だ。先発陣の9月の月間防御率はここまで2・36。春先の好調さが戻ってきた。打線も機能し、今月初旬の阪神、ヤクルトとの全6試合で先発が勝ち投手の権利をつかんだ。先取点を重視するラミレス監督の思惑通り、序盤から試合を優位に進めて2カード連続で勝ち越した。この勝ちパターンを下位の中日にも当てはめたい。

 石田、今永ら先発陣に、野手は捕手戸柱をはじめ遊撃倉本、中堅桑原ら若手選手が守りの要を担う。日ごとに重圧が増すこの先をどうしのぐか。西武時代の2008年に主軸打者として日本一に貢献した後藤は「目の前の一戦に集中すること」と指摘した。

 「先を見ると動きが硬くなる。勝敗は試合をやらないと分からない」。一戦必勝の大切さを説くベテランは続けた。「若い選手が多いから勢いに乗っていける。去年の経験も生きていて、気の緩みもない。このチームならいける」

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