途切れぬ探究心 歴史散策重ね400回

 市民サークル「金沢区の文学と歴史愛好会」が毎月開く例会が通算400回に達した。活動は35年を超え、会員はますます探究心にあふれている。

 区が主催した歴史講座の修了者が結成し、1981年7月に第1回の例会を開いた。毎回メンバーの一員が講師役となり、寺社などを巡る歴史散策を楽しむ。

 副会長の後藤良治さん(70)=横浜市金沢区=は講師役を初めて務めた82年4月、同区から鎌倉市へ抜ける朝比奈切り通しなどの散策が印象に残っているという。「説明するのに資料に当たり、名前の由来などを初めて知った」と振り返る。かつて港があった同区六浦地区は商業が盛んだったこともあり、家々に屋号が多く残ることを古老や参加者から教わったこともあるという。

 記念の400回例会は8月下旬、区の県立金沢文庫で開いた。会員一同は企画展「国宝でよみとく神仏のすがた」を見学。同館学芸員の話を聞き、作品の時代、宗教的背景を学んだ。例会は毎回ビデオ撮影しており、この日は最近10回分を編集した映像を見ながら復習もした。会長の窪田修さん(80)=横浜市金沢区=は「まだまだ学ぶことは多い。元気に500回目を目指したい」と話す。

 次回は今月25日、相鉄線上星川駅から八王子往還周辺の社寺を巡る。新規会員も募集している。問い合わせは、窪田さん電話080(1040)1773。

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