未病の改善にAI活用 神奈川県知事が県議会で答弁

 県議会第3回定例会は13日、本会議を開き、公明党の高橋稔(横浜市港南区)、共産党の加藤なを子(藤沢市)、県政会の楠梨恵子(横浜市栄区)の3氏が代表質問を行った。

 人工知能(AI)の医療への活用について、黒岩祐治知事は「個別化医療の実現に貢献することが期待される」とした上で、「医療や健康のビッグデータ解析で、早い段階で病気の予測が可能になる。まさに未病の見える化。県民の未病の改善を後押しする大きな力になる。将来的には『マイME−BYOカルテ』にAIを活用する」と答弁した。

 在日米陸軍相模総合補給廠(しょう)(相模原市中央区)の爆発火災と日米地位協定の改定について、黒岩知事は「国報告では最終的な原因が特定されておらず、さらなる調査や再発防止策を含めた報告が必要。自治体職員の立ち入りが米側の裁量に委ねられていることなど、日米地位協定上の課題が明らかになった。県として最終的な報告を求めるとともに、課題解決に向け渉外知事会を通じた取り組みを進める」と述べた。

 無月経や骨粗しょう症など女性アスリート特有のスポーツ障害の予防について、「女性アスリートに特化したスポーツ障害予防の取り組みは十分でない。今後、県教育委員会と県中学校体育連盟、県高校体育連盟が連携し、女子生徒や部活動指導者に対するスポーツ障害の予防についての正しい知識の普及に努める。県立体育センターで成長期の女性アスリート対象の研修を検討していく」と述べた。

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