楽しい食事いつまでも 敬老の日に栄養講座 都筑

 敬老の日に合わせ、高齢者にいつまでも楽しく食事をしてもらうための栄養講座が19日、横浜市都筑区の加賀原地域ケアプラザで開かれた。高齢になっても20代と同じ量のタンパク質やビタミンCが必要なこと、飲料を飲む際にむせないようとろみを付ける方法などを講師が解説。参加した約20人の高齢者からは「しっかり卵、肉を食べるレシピを考えたい」などの声が上がっていた。

 講座は同ケアプラザの介護予防普及啓発強化事業の一環。講師のキユーピー介護食・ヘルスケアチームの大槻利夫さんが、在宅介護の高齢者の約7割がタンパク質不足、カロリー不足の恐れがあるとの調査結果を説明。高齢期の食事でも、1日にタンパク質50〜60グラム、カロリーは最低でも1550キロカロリー、水分は最低1300ミリリットルが目安になると説明した。また、かむ力、飲み込む力に応じた介護食の試食も行われ、熱心に質疑応答が繰り返された。

 81歳の夫と暮らす岡本典子さん(77)=同区=は「これから量を食べられなくなった時に、どうタンパク質を取るか工夫していきたい」と話した。また、喉にたんが詰まって苦しいという79歳の女性は、水分量を確保することや飲み物にとろみを付けるなどのアドバイスを受け、「1日に飲んでいる水の量を計ってみます」と笑顔を見せていた。

© 株式会社神奈川新聞社